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11.10
Thu
白さんとお題交換して書いた巧瑞。
「瑞垣さんの制服姿にきゅんとなる巧」がお題でしたが、巧がただのエロ親父になりました。



 学校帰りに待ち合わせをして、制服姿でデート。
 お洒落なカフェの片隅に、付き合い始めて間もないカップルの姿。
 ぎこちなく触れてくる手、高鳴る鼓動、恥ずかしげに絡む視線。

 しかしながら、そんなものは少女漫画の中だけの話だ。

 隙あらば触ってこようとする手癖の悪さ、心臓に悪い突拍子のない行動と発言、舐めるような視線。
 それが現実だった。

 瑞垣だって別にそんな甘い展開を望んでいるわけではない。
 ではないが。
 馴染のファミレスの片隅。テーブルを挟んで向かいの席からの穴が空きそうな程見つめてくる二つの眼。
 せめて何か喋れよと思うが、ただただ沈黙が続くばかりだった。
 いい加減に居心地が悪い。

「おい……」

 耐えかねた瑞垣がついに口を開く。

「毎度毎度、無言で人の全身舐め回すように見るんやめえや。金取るぞ」
「金さえ払ったら、どんな格好でも見せてくれるんですか?」

 綺麗なお顔で平然として、なんてことを聞くんやコイツ!
 と思ったが、そんな感情はおくびにも出さずに瑞垣は言う。

「言うとくけどな。おれ、そんなお安くないで」
「じゃ出世払いで。ていうか制服いいですね」

 微かな吐息と共に黙り込む巧に、瑞垣は胡散臭いものでも見るような目付きになる。
嫌な予感しかしない。
 それでも怖いもの見たさというか、聞きたさに、敢えて問いを投げかける。

「………何考えてる?」
「脱がせたいなって」
「どこの親父や」

 いかにもうんざりといった様子で瑞垣は零すが、巧は相変わらずの無表情だ。

「こういうの、コスチューム萌えって言うんでしたっけ?」

 ちょっとウイッグでもつければ女子に見えなくもないほど整った顔で。
 涼しげな表情の下で、この少年の考えていることと言ったら全く―――

「この後瑞垣さん家に行っていいですか?」
「いいわけねぇだろ、このムッツリ」
「お年頃なんで」

 さらりと言い捨てて、巧は腰を上げてテーブルから身を乗り出してくる。
 頬杖をついていた瑞垣はぎくりとして、後ろに引こうとするがそれよりも先に巧の手が細い顎を捕える。

「なのに、瑞垣さんがいやらしいから」

 ほんの一瞬、触れて離れる唇。
 切れ長の目を間近に覗きこんで初めて知る。
 取り澄ました顔の裏にある熱く煮えたぎるような感情を。

「こんなものじゃ足りない」

 顎に添えられた手の親指が唇をなぞるように動いた。
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